2008年10月25日(土) 00時03分

カップめんの防虫剤検出　他にも２１件　移り香？混入？（産経新聞）

　神奈川県藤沢市の女性（６７）が、防虫剤成分「パラジクロロベンゼン」が検出されたインスタント食品「カップヌードル」を食べて嘔吐や舌のしびれを訴えた問題で、製造元の日清食品は２４日、これ以外に防虫剤成分が検出されたケースが全国で２１件あったことを明らかにした。健康被害はなかったという。

　同社によると、今年４月以降に同社に寄せられた異臭に関するクレームのうち、「防虫剤のような臭いがする」と指摘があった２１件について同社の研究機関で分析した結果、すべてから防虫剤成分のパラジクロロベンゼンかナフタレンが検出された。

　商品の内訳は日清食品の「カップヌードル」が５件、「ＣＯ・ＯＰカップラーメン」など日清食品が日本生活協同組合連合会（日本生協連）から委託され、同社グループの明星食品が製造した商品が８件で、それ以外については調査中。

　この問題で神奈川県横須賀市や埼玉県は２４日、防虫剤成分が検出された「ＣＯ・ＯＰカップラーメン」を販売したスーパー「コープかながわ岩戸店」（横須賀市）と、製造した明星食品の嵐山工場（埼玉県嵐山町）をそれぞれ立ち入り調査。店舗に防虫剤などの薬品はなく、工場でも同じ成分が含まれる防虫剤は使用していなかったという。

　日本生協連は、日清食品に製造委託しているカップめん５品目の出荷停止を決定、全国の生協に商品を撤去するように要請。日清食品側は異臭の原因について、容器内部ににおいが移る「移り香」の可能性を指摘しているが、神奈川県警は事件性の有無を調べるため関係者の事情聴取などに乗り出した。

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