2008年10月24日(金) 23時45分
「拉致濃厚」新たに約30人追加へ 調査会、再検討で(産経新聞)
北朝鮮による拉致被害者を調べている「特定失踪者問題調査会」(荒木和博代表)は24日、すでに公表している失踪者について寄せられた情報などを再検討した結果、昭和49年8月に失跡した福井県小浜市の会社員、山下春夫さん=失跡当時(28)=ら30人前後を、新たに「拉致濃厚」に加える方針を固めた。日本弁護士連合会(日弁連)に対して人権救済を申し立てるとともに、各事案ごとに国外移送目的略取容疑で刑事告発を検討する。
「拉致濃厚」の失踪者はこれまでの発表分と合わせると、計70人前後になる見込み。
新たに「拉致濃厚」に加わるとみられるのは、山下春夫さんのほかに、平成元年12月に行方不明となった同県敦賀市の作業員、山下貢さん=同(39)=、9年4月に失跡した同県若狭町(旧三方町)の町職員、宮内和也さん=同(32)=ら。
調査会は、これまで、自ら失跡する理由が見あたらないなど、状況から北朝鮮による「拉致」の可能性が高いとみられながら、事情によって公開できない情報があった失踪者について精査。新情報なども複合的に見極め、「拉致濃厚」とする検討を続けていた。
多くの失踪者が「拉致濃厚」に追加されることで、「新たな情報が寄せられることも期待できる」(調査会関係者)という。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081024-00000594-san-soci