ソニーは二十三日、二〇〇九年三月期連結決算の予想を大幅に見直し、本業のもうけを示す営業利益を従来予想の四千七百億円から57・4%引き下げて、二千億円に下方修正したと発表した。世界的な金融危機の影響が直撃、液晶テレビやデジタルカメラの市場環境が悪化し始めているため、売上高は二千億円引き下げ九兆円とした。
既にNEC、シャープ、東芝も下方修正に踏み切っており、電機メーカー各社の業績低迷は世界同時不況の懸念を一層増幅させそうだ。
ソニーは円高が進んでいることを受け、想定為替レートを大きく見直す。一ドル=百五円前後の従来想定を百円前後に、一ユーロ=百六十〜百六十五円前後を百四十円前後に変更。テレビなどエレクトロニクス分野とゲーム分野で営業利益の減少幅を約千三百億円と見込む。
エレクトロニクス分野の営業利益は、需要低迷や価格下落により、円高の影響を除いて約九百億円減少するとした。また、株式市場の低迷に伴う株式の減損計上などで営業利益が約六百億円減るとみている。