民主党の小沢一郎代表は二十三日、予定していたインドのシン首相との会談を、体調不良を理由にキャンセルした。同日は党本部で党役員会にも出席する予定だったが、公務をすべて取りやめ静養にあてた。
同党幹部らは「入院しているわけではない」「ただの静養」などとして火消しに回ったが、党内からは「本当に衆院選を戦い抜けるのか」と不安の声も出ている。二十四日には公務へ復帰し、全国行脚を再開する予定。
小沢氏は風邪をこじらせてのどを痛めたとして、十三日まで一週間、都内の病院に入院した。退院後も「微熱があり、体調はあまり良くない」としていたが、二十二日には福岡に出張し次期衆院選に向けた地方行脚を再開したばかりだった。
同党役員室担当の奥村展三衆院議員は記者会見で、小沢氏の体調について「福岡から二十二日遅くに帰り、もう一カ所会合があった。『今朝から体が動かないような状況だから静養したい』と聞いた」と説明した。
小沢氏に代わって会談した鳩山由紀夫幹事長はシン首相に対し「昨日の日程がハードだった。大変申し訳ない」と陳謝した。シン首相は「小沢代表が体調を崩され、とても残念だ」と述べた。