広島県神石高原町で今年2—4月に起きた放火とみられる一連の不審火について、福山北署が器物損壊容疑で逮捕した福山市の無職男(44)が「自分がやった」と関与を認める供述をしていることが22日、分かった。県警捜査一課と北署は同日深夜、空き地の枯れ草に火を付けた森林法違反(森林放火)の疑いで男の逮捕状を取った。23日午後にも逮捕する方針。
調べでは、男は4月19日午後2時40分ごろ、同町安田の空き地に火を付け、枯れ草0.3アールを焼いた疑いが持たれている。
北署は今月2日、男を自宅近くの民家の窓を金づちで割った器物損壊の疑いで現行犯逮捕。男の乗用車が不審火の現場周辺でたびたび目撃されていたことなどから関与を追及したところ、犯行を認めたという。
神石高原町では2—4月、山林やのり面、農業用倉庫などが焼ける放火とみられる不審火が10件相次いでいた。男は残り9件についても関与を認め、北署に上申書を提出している。北署は自供に加え、男の供述が現場の状況と一致していることなどから男の逮捕状請求に踏み切った。