JR線などと地下で交差する「アンダーパス」で、豪雨時に冠水する恐れがあるのは広島県内で56カ所に上ることが22日、県の調べで分かった。9月には広島市安芸区のJR呉線高架下の県道が水没し、小中学生を乗せたマイクロバスが立ち往生する事故が起きたばかり。県など道路管理者は看板や雨水の流入量を表示する「量水標」、非常ランプの設置などを検討する方針。
アンダーパスは、JR線やバイパスなどの地下をくぐり抜ける道路。栃木県で8月、軽乗用車の女性が水没した車内で死亡した事故を受け、中国地方整備局や県内の23市町から、過去に台風や局地的な豪雨で冠水した個所の記録を中心に情報を集め、洗い出した。
内訳は、国道が4カ所、県道が8カ所、市町道が44カ所。全体の75%に当たる42カ所がJR線の高架下だった。市町別では、広島市が最多の19カ所で、福山市が8カ所、海田町が6カ所と続いた。