岡山県知事選(26日投開票)は最終盤に入り、4選を目指す無所属現職の石井正弘氏(62)が先行し、無所属新人で伝承民謡研究者の住宅正人氏(44)が追う展開とみられている。石井氏が自民党系の支援組織を中心に票固めを進めるのに対し、住宅氏は地場大手企業などの支援を得て現県政への批判票の取り込みを図っている。
石井氏は「3期12年の総仕上げ」として財政構造改革の断行を強調。持続可能な財政構造の確立を最優先に、中四国地方での県の拠点性を生かした産業振興などを掲げる。
自民党の県議の多くや社民党が支援。約130の推薦団体をはじめ、自民系市町村議や女性組織も遊説に協力している。陣営は支持者への投票呼び掛けや、自主投票を決めた県議会最大会派自民への働き掛けを強めるなど、引き締めを図っている。
住宅氏は現県政を「3期12年の結果、財政危機を招いた」と批判。県の構造改革素案の白紙撤回を掲げ、知事給与の半減や知事多選禁止条例の制定などを訴える。
自民、民主両党の一部国会議員・県議や共産党が支援。一部の市町議も遊説に協力する。支援企業や同窓生などの人脈も活用。告示後、大小演説会を十数回開き、県南部を中心に知名度を上げてきた。終盤戦、県南部の重点遊説などで浮動票取り込みも狙う。