岡山県工業技術センター(岡山市)は22日、四軸織物に耐熱性樹脂を塗り込んだ炭素繊維の複合素材を、四軸織物メーカーの明大(倉敷市)と共同開発したと発表した。縦横に織り込む二軸の同種素材より強度があり、自動車や航空機部品へ活用を目指す。
新素材は縦横に加え、斜め二方向から強度の強いカーボン繊維を織り込んだ四軸の布に、耐熱性のあるエポキシ樹脂を塗り込み熱で固めた。同センターの実証実験で、ねじり強度は二軸に比べ4倍、曲げ破壊は2倍強いとの結果が出た。比重が鉄の4分の1、アルミニウムの2分の1と軽く、より強度があるという。
【写真説明】岡山県工業技術センターなどが開発した四軸織物を使った板材とパイプ材