【ベルリン23日共同】ドイツ自動車大手ダイムラーが二十三日発表した二〇〇八年七—九月期決算は、純利益が二億一千三百万ユーロ(約二百七十億円)だった。前年同期の赤字から黒字に転換したが、今年四—六月期の純利益十三億九千五百万ユーロからは大幅に落ち込み、業績の急激な悪化が鮮明となった。
金融危機による新車販売低迷が響いた。
このため、ダイムラーは本業の利益を示す〇八年の営業利益予想を従来の七十億ユーロ以上から、六十億ユーロ以上に下方修正した。今年二回目の下方修正で、同社は「金融危機の深刻化が実体経済に及んでいる」と強調した。
昨年七—九月期の純損益は、北米部門だったクライスラー売却に伴う負担で十五億三千三百万ユーロの赤字だった。
今年七—九月期の売上高は前年同期比7%減の二百三十八億ユーロ。販売台数は北米、欧州での低迷により3%減の五十二万二千五百台。このうち、高級車を中心としたメルセデス・ベンツ部門は6%減の三十一万五千八百台、商用車部門は4%増の十二万二千七百台だった。