大阪・梅田で会社員
後続車内で目撃したとする男性(33)が共同通信の取材に証言した。曽根崎署捜査本部はこの証言のほかにも同様の目撃情報を得ており、裏付けを進める。
事件発生の直後、現場から五百メートルほど西の逃走経路で、黒いワゴン型の車が何かを巻き込んだような音を立てながら低速で走るのをタクシー運転手が目撃していたことも判明。犯行車両の可能性が高いとみられ、捜査本部は裏付けを急ぐ。
男性によると、二十一日の事件発生時刻ごろ、現場の「阪神前」交差点で停車した際、黒っぽい車が前方に停車していた。信号が青に変わると発進し、人とぶつかった。
車はスピードを出しておらず、男性は「すぐに止まるだろう」と思ったが、そのまま走り去ったという。男性は「振り落とすような走り方ではなかったが、ぶつかったことには気付いているはず」と話した。
一方、タクシー運転手の話によると、同日午前四時二十分ごろに運転中、左前方の走行車線を「ガーガー」と音を立て、低速で走る黒いワゴン型の車を発見。
車は黒いオイルのようなものをまき散らしていた。すぐ前方にトラックも低速で走っていたが、追い越そうとする様子もなく「徐行のような速度だった」という。
捜査本部によると、鈴木さんは二十一日午前四時十五分ごろ、「阪神前」交差点の停止線から西に数メートルの地点で黒っぽいワゴン型の車にはねられた。約十分後には約三キロ離れた大阪市福島区の路上で遺体で見つかった。