麻生太郎首相は二十四日で就任一カ月。景気低迷とは裏腹に連日、ホテルのバーや高級料理店で「夜の会合」を続ける。リッチな首相が愛用する店で、ちょっと一杯飲んだり食べたりすると値段はいくらになるのか。
新聞に載った首相の動静によると、就任以来、夜に通ったのは延べ二十五店以上。「ホテルは安いとこだと思ってます」と明言したように、都心のホテルのバーに立ち寄ることが多い。
二十日夜、秘書官と出掛けたとされるホテルオークラ東京(港区虎ノ門)のバー「ハイランダー」。二百種のスコッチウイスキーが売り物だ。焦げ茶色のいすの背が、照明を受けて輝く。
一杯千—三千円台が中心で七千三百五十円の高級品も。首相は一本二万五千二百円のバランタインをボトルキープ。一杯なら千三百六十五円だ。
就任以来、
通常のバーなら、ドリンク代のほかにテーブルチャージ、サービス料がかかる。請求額はドリンク代の二倍前後になることもある。あるバーの関係者は「格式張らない雰囲気を、就任前から気に入ってもらっています」と話す。
十五日夜、秘書官らと食事をしたとされる明治記念館(港区元赤坂)の日本料理店「花がすみ」。十一室すべてが個室でサービス係がつく。コースは一万五千円から五万円の八種類。ほかに室料、サービス料も加わる。
あちこちの店で「麻生さんはどれだけお金を使ったのか」と聞いてみたが、ほとんどは「個人情報」を理由に、やんわりと回答を拒まれた。