外国人観光客の受け入れをめぐり、中国地方の自治体と宿泊業者との間で意識に大きな開きがあることが、総務省の調査で分かった。受け入れの促進について、約6割が「重要」とした自治体に対し、宿泊業者は3割弱にとどまり、全国でも最大の温度差が浮き彫りになっている。
総務省は今春、外国人観光客の増加に関する政策評価の一環で、全国の自治体や宿泊業者らにアンケートを実施。中国地方では、5県を含む99自治体(回収率86.1%)とホテルや旅館など489業者(同48.1%)が回答した。
外国人観光客の受け入れ促進の重要度では、中国地方の自治体の60.6%が「重要だと思う」と答え、全国を8つに分けたブロック別でトップ。「どちらとも言えない」31.3%、「重要ではない」8.1%だった。
これに対し、宿泊業者で「重要だと思う」としたのは8ブロックで最低の29.4%。「重要ではない」は31.3%に達し、全国で唯一、「重要だと思う」を上回った。