広島県内の山間部の観光地で、紅葉が色づき始めた。この夏は、ガソリン価格高騰による遠出の手控えで訪れる人が減って打撃を受けていたが、最近は値下がり傾向が続いている。関係者は秋の行楽シーズンに期待を寄せている。
安芸太田町の国特別名勝・三段峡。遊覧船でめぐる巨大な岩壁の「猿飛」や二段滝の周辺では、木々が黄や赤に色づき始めた。三段峡は今年、特別名勝指定から55周年。25日には記念の「もみじまつり」が開かれ、写真パネル展示や青空産直市などがある。町は「多くの観光客と祝いたい」と集客に期待をかける。見ごろは11月下旬までという。
年間約40万人が訪れる帝釈峡(庄原市、神石高原町)も、夏休みの時期は例年の2割減だった。帝釈峡観光協会は「厳しかったが、紅葉シーズンを前にガソリン価格が落ち着いて安どしている」と話す。11月2日に「帝釈もみじまつり」を開く。
【写真説明】三段峡の二段滝でくつろぐ観光客。地元は行楽シーズンの集客増を期待する(安芸太田町)