中国電力が山口県上関町での原発建設に向けて申請した公有水面埋め立てについて、県は22日、申請を許可した。計画は原子炉設置に向けて大きく進み、来年には敷地造成が始まるとみられる。地元の上関町では、歓迎と憤りの声が上がった。
計画が持ち上がった当初から推進活動をしてきた上関町まちづくり連絡協議会の井上勝美事務局長は「これまで長かったが、大きな節目を迎えられた」と歓迎する。
一方、反対派の住民が多い祝島の漁業者74人は20日、埋め立てを認めないよう免許の差し止めを求めて提訴したばかり。原告の一人で、原発に反対する上関町民の会の山戸貞夫事務局長は「訴訟の内容も十分に検討せずに、許可を出した。県は住民の生活や安全を守る役割を果たしていない」と批判。抗議活動の強化を検討しているという。