広島市は、公的施設が使われていない時間帯や空き部屋を活用し、主に3歳から就学前の子どもを対象に「遊び場」を提供する事業を始める。まず12月から、皆実児童館(南区)と鈴峰園保育園(佐伯区)の2カ所で試行し、ニーズを確認したうえで拡大を検討する。
皆実児童館(約130平方メートル)は、通常は児童がいない午前9時から正午までの時間帯を活用。鈴峰園保育園では、普段は使用していない約65平方メートルの部屋を午前9時から午後4時まで使う。それぞれ保育士を配置し、遊具も置く。
市は子育て中の世帯を対象に2003年に調査を実施。約9300世帯の回答では、子どもの遊び場について67%の保護者が「雨の日に遊べる場所がない」としていた。さらに思いきり遊べる広さ、同年代の遊び仲間を求める声も強く、市が子育て支援策としてモデル事業に踏み切った。