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2008年10月17日(金) 11時55分

中山前国交相 衆院選「やっぱり不出馬」古賀氏が調整拒否毎日新聞

 自民党の中山成彬・前国土交通相(65)は17日午前、宮崎市内で記者団に「不出馬の意向に変わりはない」などと話し、前夜の「不出馬撤回」の発言を否定した。中山氏は16日、「宮崎をはじめ全国から『次期衆院選に出てくれ』という声があった」などとして、支援者や党県連の幹部らに「不出馬撤回」の意向を伝え、17日に党本部で(不出馬撤回の)会見を行う予定だった。

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 中山氏は16日夜、自民党の古賀誠選対委員長と電話で話したが、立候補に関して自民党の調整を拒否され、再出馬を断念したものと見られる。党選対幹部らによると、中山氏は会談で「宮崎1区の自民党支部や後援会は強い出馬要請の気持ちを持っている」と伝えたが、古賀氏は「後援会の問題ではなく、あなた自身が判断すべきことだ」とはねつけたという。

 古賀氏は17日午前、国会内で記者団に「中山さん個人の話だ。党が関与する話ではない」と述べ、党は調整しない考えを明らかにした。

 同党宮崎県連は17日午前、宮崎市の県連本部で緊急役員会を開いた。会合前、緒嶋雅晃・県連会長は記者団に「今朝は中山さんから何の連絡もない。だが、宮崎1区の公募制は予定通り実施する」と語った。

 古賀氏が中山氏からの調整の要請を断ったのは、解散総選挙が近いとみられる中で、いったん不出馬を決めた中山氏の出馬が自民党にダメージを与えることを懸念したとみられる。党選対幹部は「党がこんな問題に介入したら国民に笑われる」と述べた。【田所柳子、小原擁】

 ◇県連会長「政治家としての品格問われる」

 中山氏は、古賀氏と話し合ったことを認めたうえで、「地元の情勢について情報交換し、後援会が強い出馬要請の気持ちを持っていることを伝えた」とした。

 「出馬の意向ではなかったのか」との記者団の問いには、「私は一貫して不出馬を表明している」と突っぱねた。また、党本部で行う予定だった会見設定についても「党本部でセットするということだったので、知らない」としらを切り、「(古賀委員長が)会見する必要はない。紙一枚あればいいというので(宮崎に)帰ってきた」と、迷走発言を繰り返した。

 中山氏は「混乱させるつもりはなかった。申しわけない」と陳謝し、党県連が推薦する候補については「応援したい」と語った。

 一方、党県連は17日、市内で緊急役員会を開き、中山氏の言動にかかわらず、予定通り公募制を実施することを確認した。終了後、緒嶋雅晃・県連会長は「中山氏には言葉に責任を持っていただきたい。政治家としての品格が問われる」と苦言を述べた。

 また中山氏はこの後、鹿児島の寺に行き、座禅を組むという。

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