2008年10月16日(木) 18時56分
イーベイ、外部企業向けにクラウドBIサービスを提供へ(Computerworld.jp)
米国eBay(イーベイ)は、社内でBI(Business Intelligence)分析を行うために運用している巨大データ・ウェアハウスの機能やリソースをWebオンライン・サービスとして外部の企業に提供する方向で検討を進めている。
すでにAmazon.comは、社内向けに開発した各種のサービスを社外の顧客に提供しており、なかでもアプリケーション・ホスティング・サービス EC2(Elastic Computing Cloud)とホステッド・ストレージ・サービスS3(Simple Storage Service)は良く知られている。
eBayのデータ・ウェアハウスには、オンライン・オークションに関連する5PB(ペタバイト)のデータが蓄積されており、毎日50TBのデータが新たに追加されている。
eBayのアーキテクチャ/業務担当シニア・ディレクター、オリバー・ラツェスバーガー(Oliver Ratzesberger)氏によると、Teradataのソフトウェアをベースにした同社のデータ・ウェアハウスは、1TBのデータを5秒で検索する能力を持つという。同社は、このスピードを生かしてビジネス分析を迅速に行うことができる独自の「仮想」データ・マートを構築している。
Ratzesberger氏は、「データ・マートを構築するのに必要な時間を半分、場合によっては3分の1から5分の1に短縮できる」と強調する。
同氏は、eBayがデータ・ウェアハウスを他の企業に提供する方向で検討を進めていると認めたうえで、顧客が大量のデータを同社のデータ・ウェアハウスにアップロードするのに要する時間の短縮が最大の課題だと述べた。
しかしこの問題も、データ生成の領域をカバーするプラットフォーム・サービスと緊密に連携して分析機能を提供することにより全面的に解決できるという。つまり、eBayのBIサービスをAmazonのEC2上でホスティングし、ユーザーのデータをS3に保存するという手法を使うというのである。
(Eric Lai/Computerworld米国版)
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