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2008年10月14日(火) 16時05分

妻、徹底調査求める 三浦和義元社長自殺産経新聞

 【ロサンゼルス=松尾理也】ロス疑惑銃撃事件で、三浦和義元社長(61)の検視を行ったロサンゼルス郡検視局は12日、「すべての状況が自殺であることを示している」と、司法解剖の結果をもとに述べた。一方、元社長の妻ら遺族は同日、ロスに到着。遺族側はこれまでのロス市警の説明に納得しない姿勢を強めており、今後、自殺を防げなかった当局の責任追及が焦点となりそうだ。

 検視局は12日、検視の結果について会見し、元社長が独房内の2段ベッドのパイプに自身のシャツをくくりつけて首をつっていたことなど、自殺の状況について説明。係官は最終的な死因についての報告書は14日にも明らかにされるとの見通しを述べた。遺書なども見あたらなかったという。

 市警はこれまでに、元社長の自殺の動機や留置管理の問題点などについての詳細な調査を、市警本部長直轄の特別チームによって実施する方針を明らかにしている。

 一方、ロスに到着した元社長の妻はロサンゼルス国際空港では報道陣に一言もしゃべらないまま、在ロス日本総領事館のスタッフに出迎えられて市内へ向かい、遺体引き取り手続きなどについて打ち合わせを行った。

 日本の裁判で主任弁護人だった弘中惇一郎弁護士は日本での会見で、元社長の妻は米側に死亡経緯の徹底調査を要求する意向だと述べており、市警の責任追及の動きが進む可能性もある。また、元社長のロスでの弁護人、ゲラゴス弁護士も12日、滞在先のニューヨークで会見。「当局の説明は納得できるものではない。監視体制に問題があったのは確実」と指摘し、市警に第三者による調査を求めていくと話した。

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