津市の国道で4月、自動速度取締装置の点検中に、架空の速度を設定して偶然撮影した車両の女性を、三重県警が誤って道交法違反(速度超過)容疑で摘発、津区検も略式起訴していたことが14日、分かった。津地検が同日明らかにした。
津地検の河瀬由美子次席検事は「二度と起きないように捜査、確認を徹底する」と述べ、今後、女性の無罪を求めて再審請求する。三重県警は「誤って摘発した方に深くおわびする。再発防止に努める」とした。
津地検などの説明によると、県警は4月30日夜、津市の60キロ制限の国道23号に設置された「高速走行抑止システム」の毎日実施する写真撮影点検で、「時速106キロで走行」と設定。偶然、愛知県の20代女性の車両が撮影された。
県警交通機動隊は写真に記された「試験」の表示を見落とし、津署が誤って道交法違反事件として立件。女性も調べに対し否定せず、そのまま津区検が5月に略式起訴し、津簡裁で罰金8万円が確定、女性も支払った。