【ロサンゼルス11日共同=吉田昌樹】「ロスで会おう」と話していたのに—。ロサンゼルス銃撃事件で逮捕された三浦和義元社長(61)が十日夜(日本時間十一日午後)、留置先のロス市警で自殺した。今年二月に逮捕、拘置された米自治領サイパンから十日早朝に移送され、約十七時間後。発生から二十七年が経過した事件は、最悪の形で結末を迎えた。
サイパンに住む元社長の知人によると、ロスに移送される直前、元社長はサイパンの収容施設から日本にいる家族と連絡を取り「ロスで会おう」と話していたという。
この知人も、移送直前に電話で「来年初めにロスに行くから」と元社長と約束していたといい、「がっかりです」とため息をついた。
サイパンの検察関係者によると、三浦元社長のロスの弁護人、ゲラゴス氏は十一日未明、ロス市警から自殺について正式に連絡を受けた。サイパンの弁護人のバーライン氏は共同通信の電話取材に「今は何もコメントできない」とだけ語り、ショックを隠しきれない様子だった。
ロス市警には十一日未明、続々と日米の報道陣が集結したが、受付の警察官は「何も聞かされていない。今はメディアに答えられる人間はいない」と話すだけ。捜査関係者は「市警本部で会見があるはずだ」と語った。