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2008年10月12日(日) 03時08分

三浦和義元社長、ロス留置場で自殺 東京新聞

 【ニューヨーク=阿部伸哉】1981年の米ロサンゼルス銃撃事件に絡み、殺人の共謀容疑で拘置先の米自治領サイパンからロスに移送された三浦和義・元会社社長(61)=日本では無罪確定=が10日午後10時(日本時間11日午後2時)ごろ、ロス市警本部の留置場で自殺を図り、搬送先の病院で死亡が確認された。在ロサンゼルス日本総領事館に市警から連絡が入った。

 元社長の死亡で、うわさされた「新証拠」も含め、今回の逮捕に至った根拠などは示されないことになった。元社長は10日朝、サイパンから訴追手続き開始のため移送され到着したばかり。ロス移送後、最初の夜だった。14日に罪状認否の出廷を控えていた。

 元社長は今年2月、サイパンの空港で、妻一美さん=当時(28)=の殺人と共謀容疑でロス市警の逮捕状により身柄を拘束された。その後、現地で人身保護請求やロスで逮捕状取り消し請求を起こしたが、サイパンの裁判所が移送を命令。

 さらに9月26日、ロス郡地裁が殺人容疑は無効としたものの、日本にはない共謀容疑での訴追は可能と判断し、司法手続き開始の道を開いた。

 元社長はロスへの移送前、弁護士らに「カリフォルニアに行く時が来た」と決意を述べ、10日にもロスの領事と面会、「元気だ」と答えていたという。

 カリフォルニア州の刑事手続きでは、罪状認否後、公判開始が妥当かどうかを決める予備審理がある。元社長をめぐっては、日本と米国で同じ事件で再び訴追するのを禁じた「一事不再理」原則に反するとの議論があり、弁護側は予備審理でも訴追の合法性を争うと述べ、長期戦が予想されていた。(中日新聞)

 【ロサンゼルス=共同】米ロサンゼルスの関係者は11日、ロス市警関係者の話として、三浦和義元社長は収容先の警備担当者による20−30分ごとの見回りの間に、Tシャツで首つり自殺を図ったと語った。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008101290030807.html