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2008年10月12日(日) 01時26分

【三浦元社長自殺】「驚天動地というほかない」関係者に衝撃産経新聞

 「驚天動地というほかない」「先行きに絶望したのか」−。三浦和義元社長の自殺の報に、日本国内の関係者らは一様に衝撃を受けた。

 親しい友人で放送作家の河村シゲルさんの話「1カ月前に電話で『ロサンゼルスには胸張って行ってね』と言うと『行ってくるよ』と明るい声が返ってきた。(今年2月の逮捕前に)三浦さんが約2年間参加していたトークショーの内容も近く出版され、後書きには拘置所で三浦さんが書いた原稿用紙5枚分の文章も掲載される。手記の執筆を持ちかけた際も『やるよ』ととても前向きだったので、自殺の理由は全くわからない」

 日本での弁護人だった喜田村洋一弁護士の話「驚いている。日本で十数年間闘ってきて、とても予想できないことだ。サイパンからロサンゼルスへの移送についても、本人は弁護人のマーク・ゲラゴス弁護士と打ち合わせた上で自ら行くと決め、頑張って闘いを始めようとしていたところだった。全く驚天動地と言うほかない」

 ジャーナリスト、大谷昭宏さんの話「冤罪(えんざい)を訴え、強く報道を批判されてきた方が、自ら死を選ぶとは想像もしておらず、とにかく驚いている。コンビニで万引をした事件のあたりから、精神的に不安定なところがあったと聞く。移送を引き金に、発作的に死を選んでしまったのではないか。日本犯罪史上に残る『ロス疑惑』が最後まで疑惑のまま終わってしまうことが残念でならない」

 ロス疑惑についてテレビでコメントしていた日本大学法科大学院前教授、板倉宏さんの話「テレビなどでは元気そうに見えていましたが、内心追いつめられ、先行きに絶望したのか。ただ、日米でこれだけ注目されている事件にしては、米捜査当局側の管理は甘かったのではないか。何より今回こそ事件の真相が明らかになると思っていただけに、残念だ」

 三浦和義容疑者と親交のあった出版社社長、高須基仁さんの話「9月にサイパンで三浦さんと面会した知人を介して、『俺の人生は、ロスではじまり、ロスで終わるのかな』という伝言をもらいました。そのときは(裁判の)主戦場がロスという意味だと思ったのだが…。自殺するような男ではなく、米国の法律の前に日本は無力ということに、死をもって抗議したのではないか」

 弁護団を支援する米カリフォルニア州弁護士、ウィリアム・クリアリー広島修道大教授の話「日本政府は三浦さんの死について完全な調査を求めるべきだ。私は何度も日本の警察を訪れたが、容疑者に自殺に使えるものの所持を許していなかった。ロス市警も同様に指導しているはず。自殺したのは有罪だからではなく疲れたからだと考えている。サイパンで7カ月過ごし、ロスでの長い拘置や裁判の費用を見通し、人生を終えようと決めたのだ」

 国内での裁判を取材してきたジャーナリストの佐木隆三さんの話「これから疑いをはらすために頑張るべき人が、自ら死を選んだと聞いてびっくりしている。昔から日本には『死んで身の潔白を証明する』ということがあるが、三浦さんにはそぐわないような気がする。あれだけ自信満々で、何度も修羅場をくぐり抜けてきた三浦さんが自ら命を絶つとなると、絶体絶命で、ほかに選択肢がない状況に追いつめられたとしか考えられない」

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