2008年10月06日(月) 21時20分
<ゲリラ雷雨>7割「的中」 市民1万人のメール情報を分析(毎日新聞)
「ゲリラ雷雨」が降る可能性を、市民の協力を得て携帯電話のメールで事前に知らせる「ゲリラ雷雨メール」を民間気象会社が今夏始めたところ、東京、大阪、愛知、福岡の4都府県でのゲリラ雷雨捕捉率が62〜76%にのぼったことが6日、分かった。気象庁も予測に苦労しているゲリラ雷雨だが、同社は「市民の協力で事前捕捉ができ、新しい気象情報を提供するモデルとなった」と話している。
このシステムを始めた民間気象会社「ウェザーニューズ」(東京都港区)は、全国約5万人のメール登録者のうち約1万人から「雲のある方角」「雷鳴の有無」などの情報や写真を携帯電話で送ってもらい、積乱雲の発生や発達をとらえる。それを分析し、ゲリラ雷雨が予想される地域にいる登録者に事前にメールで知らせる仕組み(利用料月額315円)。
7月30日から9月15日の午前9時〜午後9時に何回ゲリラ雷雨が発生し、そのうち何回捕捉できたかを4都府県で算出。その結果、東京では発生数172回に対し捕捉数は132回で捕捉率は76.7%だった。大阪は発生数、捕捉数、捕捉率がそれぞれ128回、80回、62.5%▽愛知は同172回、110回、63.9%▽福岡は同308回、221回、71.7%。事前送信時間は東京が平均38分前▽大阪が同8分前▽愛知が同19分前▽福岡が同29分前だった。
同社の広報担当者は「例えば、10キロ四方のエリア内に観測する会員が150人以上いると、事前捕捉率は9割を超える。参加者が増えるほど捕捉率は上がる」と話し、今後のシステム向上に自信を見せている。【樋岡徹也】
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