2008年10月04日(土) 05時38分
たばこ1000円、死亡6万人減=500円でも支援で同効果−厚労省研究班(時事通信)
たばこが1000円に値上げされたと仮定すると、その後20年間で死亡を約6万人減らせることが、厚生労働省研究班の試算で分かった。喫煙率の最新データがある2006年を基準に計算した。500円でも禁煙成功率が高ければ、同等以上の効果があったとしている。
研究班の片野田耕太国立がんセンター研究員は「値上げは禁煙のきっかけになるが、それだけでは依存に苦しむ人をより苦しめることになる。楽にやめられるようサポートが必要」としている。
研究班は、たばこ1箱500円、700円、1000円と、禁煙成功率が「低」(全員が自力で試みた場合=13%)、「中」(現状=16%)、「高」(全員が禁煙治療を1回でも受けた場合=33%)、「最高」(全員が5回の禁煙治療を完了した場合=46%)を組み合わせた計12パターンを設定。喫煙ががん死亡に与える影響などから、20年間でどれだけ死者を減らせるか試算した。
この結果、禁煙成功率が現状の「中」で1000円に値上げした場合、死亡は5万9000人減少。700円で4万4000人、500円では2万人だった。
一方、500円でも成功率が「最高」なら6万5000人減らすことができ、1000円で「中」「低」の場合より効果が高かった。
【関連ニュース】
・
「教師叱責」による自殺、調査に反映を=遺族が文科省に要望
・
遊びながら禁煙学ぼう=オリジナル「かるた」作製
・
税収「9年で9兆円増」試算=たばこ千円、減収に反論・厚労省研究班
・
飲食店やホテルは分煙容認=全国初の禁煙条例-神奈川県
・
施設禁煙は段階的に導入=業界の反発に配慮-神奈川県
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081004-00000019-jij-soci