2008年10月04日(土) 02時22分

＜虚偽の出資話＞１６０人９億円被害か　６０歳女逮捕　岐阜（毎日新聞）

　高配当をうたう虚偽の出資話を持ちかけ、女性４人から計約６０００万円を集めたとして、岐阜県警捜査２課と多治見署などは３日、東京都板橋区中板橋、風俗店従業員、小西順子容疑者（６０）を出資法違反の疑いで逮捕した。

　県警は小西容疑者が東京、愛知、岐阜３都県の男女約１６０人から計約９億円を集めていたとみているが、集めた資金を運用した様子はないといい、詐欺容疑でも調べる。

　調べでは、小西容疑者は０５年１０月〜０６年５月、岐阜県大垣市の女性（３２）ら県内に住む３１〜３６歳の女性計４人に対し、「知人に銀行の元頭取がいて、副業で貸金業を営んでいる。私を通じてお金を預けてくれれば、１カ月後に元金の１６％を配当し、元金も保証する」などと、うその出資話で勧誘。１人当たり５３０万〜２４５７万円を複数回に分けて自分の銀行口座に振り込ませた疑い。

　小西容疑者は容疑を認め、「預かった金は８年前に亡くなった夫の借金の返済に充てた」「遊ぶ金に使った」「貸金業をやろうと思った」などとさまざまな供述をしているという。

　小西容疑者は無店舗型風俗業者の従業員。３年ほど前、名古屋市の化粧品会社の販売員を務めている知人女性に架空の出資話を持ちかけ、化粧品を使用する客を中心に話が広まっていったと県警はみている。４人は小西容疑者から毎月、「配当」と称して数十万円ずつ、計約３３００万円を受け取った。だが今夏から連絡が途絶え、４人が県警に相談していた。

　県警は、計約９億円を集め、うち４億円を「配当」として返していたとみており、裏付け捜査を進めている。【山田尚弘】

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