2008年10月04日(土) 00時20分
<AIG>日本事業売却へ アリコ、スター、エジソン3社(毎日新聞)
米政府の公的管理下に置かれた米保険最大手のAIGは3日、リストラの一環として、日本のアリコジャパン、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の生保3社の株式を売却する方針と発表した。国内の生保業界の再編につながりそうだ。
AIGは日本でエジソン生命、スター生命、アリコジャパンの生保3社とAIU、アメリカンホームの損保2社を運営。また、ジェイアイ傷害火災保険の株式の50%、富士火災海上保険の株式の23%を保有している。
AIGは米連邦準備制度理事会(FRB)から最大で約9兆円の融資が決まり、返済資金のために、破綻(はたん)生保を引き継いだエジソンやスターなどの売却を検討してきた。声明は「継続する(保険)事業は高い収益力を維持している。中核の保険事業に集中し、返済のための十分な流動性を創出する」と表明したが、日本法人が売却する意向を示した。
AIG全体の生保収入のうち、日本の生保事業の収入は約4分の1を占めており、AIGは日本を米国に次ぐ市場と位置付けてきた。一方、日本のアメリカンホームとAIUの損保は維持する。日本の損保事業はおおむね順調なため、今後も「日本での収益に頼らざるを得ない」とみているとみられる。
AIGは本業以外の資産は積極的に売却する考え。AIGは世界130カ国で事業を展開し、分野も生損保のほか、約80兆円の運用資産を抱える資産運用会社や航空機900台以上を保有する航空機リース、経営悪化を招いた金融保証事業など複雑・多岐にわたる。【辻本貴洋、大場伸也】
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