2008年10月01日(水) 13時33分
小沢氏が「所信表明演説」、財源策・工程表を提示 代表質問スタート(産経新聞)
国会は1日午後、衆院本会議で麻生太郎首相の所信表明演説に対する各党代表質問が始まった。民主党の小沢一郎代表が一番手に立ち、首相の「逆質問」に対し「所信表明」の形で、民主党の政権構想を披露した。小沢氏は具体的なマニフェスト(政権公約)として、平成21〜24年度までの3段階に分けた政策実現の工程表と、20兆5000億円の財源策を説明することで、政権担当能力をアピールした。
小沢氏は世界的な金融危機、景気後退に対応するためにも「政治、行政、経済の仕組みの大転換を実現しなければならない」と指摘し、早期の衆院解散・総選挙を要求した。
また、先月29日の首相の所信表明演説を「明白な理念も具体的なビジョンや政策も全く示されていない。民主党への誹(ひ)謗(ぼう)中傷だけだ」と批判。「国民の生活が第一」との理念を訴え、総選挙の争点を「無駄遣いを続ける今の税金の使い方を許すのか、民主党中心の政権に代え、税金の使い方を根本的に変えるのかの選択だ」と主張した。
民主党政権の政策の実施時期を示す工程表を初めて明示。第1段階の21年度中にガソリン税の暫定税率を廃止し、2兆6000億円の減税▽第2段階(22、23年度)には、高速道路無料化や、1人あたり2万6000円を中学卒業まで支給する「子ども手当」、医療改革の完全実施▽第3段階(24年度)には、農業の戸別所得補償制度や消費税の年金財源化による最低保障年金などの年金改革を実施する−方針を約束した。
政府・与党の「民主党には財源策がない」との批判にも反論し「予算の総組み替え」や特別会計と独立行政法人の原則廃止、「埋蔵金」の活用などを提示。それにより、21年度に8兆4000億円、22、23年度は各14兆円、24年度は総予算の1割にあたる20兆5000億円の「新財源を生み出せる」と強調した。
外交・安全保障は「第一の原則は日米同盟の維持・発展だ。ただし、米国追随は同盟とはいえない。対等のパートナーシップを確立する」と明言。さらに「安全保障は日米同盟を基軸としつつも、最終的には国連の平和維持活動で担保される」と、国連中心主義の意義を訴えた。
代表質問は衆参両院で3日まで行い、1日は自民党の細田博之、民主党の鳩山由紀夫両幹事長も質問に立つ。
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