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2008年09月28日(日) 14時50分

【国交相辞任】会見一問一答(2)「職を賭しても子供を大事に」産経新聞

 −−総理とのやりとりは

 「総理には、せっかくこのような重要ポストにつけていただいたのに、職責をまっとうできず申し訳ないと申し上げた。国交相としてやりたいことはあったが、国民の待っている補正予算、緊急経済対策、これを早く上げていただきたい。そのためには身を引かなければならないんじゃないかと思いますと、そう申し上げた」


 −−総理からは

 「総理は黙って聞いておられた。ひとこと最後に『まことに残念』と言われまして、万感の思いがこもっていると感じた」


 −−成田拡張の遅れについては今、どう思っているか

 「昭和41年に国が一方的に決めたことが発端だと思っている。ボタンの掛け違いというか。それで賛成派、反対派のさまざまな人が入ってきて、大変な思いをして今日まできた。しかし、今、空港とともに千葉県が共生して発展していこうと、心を合わせてがんばっていると、そう認識している」


 −−成田にしろ人権にしろ、問題がこれだけ先鋭化したのは日本の戦後教育で一部の左派思想が広がったという考えはないか

 「違う。(成田、単一民の発言を)撤回したのは、大臣としてもそうだが、政治家としても言葉足らず、真意が伝わっていないと思ったから撤回した」


 −−一部の過激分子のために問題が複雑化したという思いは

 「さまざまな考えがあるんでしょうが、そうは思っていません」


 −−日教組の発言は大分県にとって侮辱的と思わないか

 「侮辱的というか、子供のことを考えると、しっかりした学力、道徳、体力を身につけてもらい、社会に送り出してあげたいと常々思っている。今回の発言は子供の教育を考えるきっかけになればと思う」


 −−そうでなく、大臣の発言を聞いた大分県の人はどう思うか

 「大分を名指しにしたことは申し訳なかった思う」


 −−日教組の部分は、政治家として、発言全体を撤回していない?

 「(うなずく)」


 −−日教組の発言は失言ではないのか

 「その通りです」


 −−いったん、日教組に関する発言を撤回しているが、うそだったのか

 「そうではない。国交省の中で言ったことを撤回したということだ」


 −−混乱が予測できたはずのに、なぜ宮崎でまた発言したのか

 「確信的にあえて申し上げました」


 −−閣僚の責務より、一政治家としての発言の方が大事だったのか

 「だからこうして辞任を決心した。超えれはいけないところまで発言したという深い反省もあった」


 −−宮崎での発言のときはやめる覚悟だったと

 「(うなずく)」


 −−なぜそこまでこだわったか

 「重要な問題だからです。今までほとんど国民の皆さんは知らなかったんですけど、なぜこういうふうにゆがんだ教育が行われているかということに、国民の感心を引きたかった」


 −−国交相の責務は頭になかったのか

 「ありました。国交相として、美しいふるさと、安心、安全な国土を子や孫に受け継いでいくことが、国交相の職務と申し上げたが、そこに住む子供のことを考えれば、しっかり教育を受けた子供が日本で幸せにいい人生を送ってほしい。そういう意味からは国土づくりと国づくりは一体のものではないかと、そういう信念から申し上げた。決して違うカテゴリーではない。いずれも、日本の国土に住む人々が、幸せないい人生を送れるように、国土づくりと国づくりは一体としたものでならないという信念がある」


 −−自分で国交相ポストを手放した。やっぱり軽いのではないか

 「このポストを軽いとは思っていない。拝命したとき、ありがたいことだと思った」


 −−金曜夕方には職務を続けたいと話した。しかし、地元では、ああいう確信的な発言。他から圧力があったのでは

 「まったくそういくことはありません」


 −−自民党から辞職をうながす動きはあったのか

 「まったくありません」


 −−続投に意欲を示していたのに、なぜ職を賭して日教組発言を再びしたのか

 「子供たちのことを考えた。私にも孫がいるが、いい人生を送ってもらうには、インフラだけでなく、学力、文化、伝統とか、そういったすべてのものを身につけた子供が活躍する日本であってほしい。そういう思いが勝ったとご理解いただきたい」


 −−その子供たちに、たった数日で大臣をやめてしまう騒動をどう説明したらいいのか

 「中山大臣は、自分の職を賭してまで子供を大事にしたと言ってほしい」


 −−一連の大臣の行動の、どこが子供を大事にしているのか

 「今の風潮はだれもいいとは思っていないと思う。さまざまな、わけのわからない事件が起こる。親の子殺し、子の親殺し、あるいは汚染米の販売、もうかりさえすれば毒の入った米でも売るという、そういう日本でいいのか。私はそこを憂えている」


 −−それは、すべて日教組の一部の先生の責任か

 「教育全体の問題だったと思う。教育は学校の先生だけでない。地域のみんなで子育てしなければならない。私が育ったのは旧薩摩藩。近所の人からも厳しく指導された。祖父からは世の中のために働く人になれと言われ続けて育った」


 −−発言は、国土交通行政に停滞を及ぼした

 「そのことについては、幹部に迷惑をおかけして申し訳ないと何度もおわびした」

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