中山国土交通相が成田空港拡張への反対を「ごね得」などとした発言した問題で、野党は中山氏の辞任を求め、麻生首相の任命責任も追及する構えだ。
民主党の鳩山幹事長は26日の記者会見で、「とんでもない大臣がいたものだ。本音が失言に表れている」と中山氏を批判。「麻生首相も過去、人権を意識していない発言が多く見られた。首相の資質があるか、(臨時国会の)代表質問、予算委員会で追及する」と語った。共産党の穀田恵二国会対策委員長は記者団に、「野党で共同して中山氏の罷免を要求する」と強調した。
これに対し、中山氏は26日の閣議後の記者会見で謝罪。河村官房長官も同日の閣僚懇談会で、全閣僚に発言に注意するよう指示するなど、事態の沈静化に努めた。ただ、中山氏の発言に対しては、与党からも批判が出ている。公明党の斉藤環境相は26日の閣議後の記者会見で、「とんでもない発言だ」と批判。自民党の笹川総務会長も同日の役員連絡会で、「閣僚の発言は取り消せばいいというわけではない」と語った。
◆25日の主な発言◆
「大分県の教育委員会の体たらくなんて、日教組(が原因)ですよ。日教組の子供なんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い。日教組の強いところは学力が低い」
「日本は随分内向きな単一民族といいますか」
「(成田空港の滑走路拡張問題は)ごね得というか、戦後教育が悪かったと思いますが、自分さえ良ければという風潮の中で、空港拡張も出来なかった」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080927-OYT1T00143.htm