自民党の麻生太郎総裁(68)は24日夕、国会で首相指名を受け、第92代、59人目の首相に就任した。
麻生首相は同日夜に組閣を終え、衆院選に臨む政権の陣容を示した麻生内閣が発足した。首相は財務相に財政出動に積極的な中川昭一氏を起用し、小泉内閣以来の構造改革重視から景気回復優先への路線転換を鮮明にした。金融危機に伴う経済混乱にも機動的に対応できるように、財務相と金融相は兼務とした。焦点の衆院解散時期では、首相は10月上旬とする意向を固めた。
衆院選は10月21日公示、11月2日投開票とする方針だ。
麻生首相は24日夜、首相官邸で記者会見し、17人の閣僚名簿を自ら読み上げ、発表した。首相は「景気への不安、生活への不満、政治への不信があることを厳しく受け止めている。日本を明るく強い国にすることが私の使命だ」と決意を表明した。内閣の基本方針については、〈1〉国民本位の政策を進める〈2〉官僚を使いこなす〈3〉国益に専念する——ことを挙げた。人選については「適材適所だ。このメンバーで選挙を戦うことになる。(民主党と)正々堂々と戦う」と述べた。
首相は前内閣からの再任は5人にとどめ、閣僚を大幅に入れ替えた。次期衆院選をにらみ、「麻生カラー」を強く示すことを狙ったものだ。盟友の中川氏を重要閣僚に起用したほか、総裁選で自らを支持した甘利明氏を行政改革相に充てるなど、自らに近い人材をそろえた。一方、「食の安全」に対する国民不安に応えるため、総裁選で戦った石破茂氏を農相に起用。内閣の清新さを印象づけようと、戦後最年少の閣僚として、小渕優子氏を抜てきした。
一方、民主党は早期の衆院解散・総選挙を視野に、政府・与党との対決姿勢を一層強める構えだ。小沢代表は24日、麻生氏が首相に指名されたことについて、記者団に、「どなたがなっても同じことだ。(自民党の)中身が変わるわけではない」と語った。
これに先立ち、衆参両院は24日午後の本会議で、首相指名選挙を行った。衆院は麻生氏を、参院では麻生氏と小沢氏の決選投票の末、小沢氏を指名。憲法により衆院の議決が優先され、麻生氏が首相に選出された。
閣僚名簿は次の通り。(敬称略)
▽総理 麻生 太郎
▽総務 鳩山 邦夫(津島派)
▽法務 森 英介(麻生派)=初
▽外務 中曽根弘文(参・伊吹派)
▽財務・金融 中川 昭一(伊吹派)
▽文部科学 塩谷 立(町村派)=初
▽厚生労働 舛添 要一(参・無派閥)=再任
▽農水 石破 茂(津島派)
▽経済産業 二階 俊博(二階派)=再任
▽国土交通 中山 成彬(町村派)
▽環境 斉藤 鉄夫(公明)=再任
▽防衛 浜田 靖一(無派閥)=初
▽官房・拉致問題 河村 建夫(伊吹派)
▽国家公安委員長 佐藤 勉(古賀派)=初
▽経済財政 与謝野 馨(無派閥)=再任
▽行政改革 甘利 明(山崎派)
▽消費者 野田 聖子(無派閥)=再任
▽少子化 小渕 優子(津島派)=初
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080924-4471734/news/20080924-OYT1T00566.htm