自民党の麻生太郎総裁(68)が24日、国会で第92代首相に指名された。初仕事で自ら閣僚名簿を発表する異例のパフォーマンスを決行した。
組閣の裏側では閣僚ポストが当日になってもクルクル入れ替わるドタバタ劇が起きていた。
訪米中の森喜朗元首相が23日に事前に麻生氏の人事構想を伝え聞くと「うち(町村派)は2人じゃなければ駄目」と難色を示した。この時点で同派からの入閣候補は中山成彬氏だけだった。麻生首相に行政改革担当相のポストを告げられた中山氏は「うちは妻(前拉致問題相・中山恭子)も息子も役人出身。公務員制度改革なんてできない」と泣き付いたという。
森元首相の意向を受け、町村派から塩谷立氏を入閣させることになったが、ポストが定まらずさらに混乱。法相復帰が想定された鳩山邦夫氏が総務相に回り、さらに総務相起用予定だった甘利明氏のポストは国交相、行革相と二転三転した。
首相は「適材適所」と評したが、論功行賞ありき、「森院政」のにじむ人事だった。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080925-OHT1T00092.htm