2008年09月24日(水) 17時00分
アイス、ドーナツ・・・外資系飲食チェーンが国内で躍進 行列店に共通する人気要素とは(MONEYzine)
「ラララー、ワッフルボール! ・・・」
東京港区の人気アイス店「コールド・ストーン・クリーマリー 六本木ヒルズ店」の店内に初めて入店した客は、店員が歌って踊りながら行う同店のサービスに驚くかもしれない。
コールド・ストーン・クリーマリー(以下、コールド・ストーン)はアメリカ合衆国アリゾナ州に本部を置き、全米で1300店舗以上を展開するアイスクリーム店だ。2005年11月には米国外進出第1号店として、六本木ヒルズ店をオープン。その後順調に全国展開を進め、08年9月現在まで約30店舗を国内でオープンさせている。
客のオーダー後、アイスクリームとナッツやフルーツなどをマイナス9度に冷やしたみかげ石の上で混ぜ合わせて提供するスタイルがブランド名の由来にもなっており、独特の高級感と材料を混ぜ合わせるというパフォーマンスが売りだ。六本木ヒルズ店はオープン直後から話題になり、行列が絶えない人気ショップとしてテレビや雑誌でも紹介された。
【関連写真】「クリスピー・クリーム・ドーナツ」ホームページより
歌って踊りながらサービス、さらに店員同士が打ち解けやすいように、ニックネームや下の名前で呼び合う文化は、国内の飲食店では珍しいが、人気が定着するか注目されている。コールド・ストーン日本法人は2009年までに現在の5倍となる150店舗の出店計画を発表している。
一方、東京都渋谷区の新宿サザンテラスやJR有楽町駅前の有楽町イトシアなどで長い行列を作っているのが、米国から進出してきたドーナツ店「クリスピー・クリーム・ドーナツ」だ。北米やメキシコのほか、アジアや欧州を中心に約450店舗を展開している。
新しい食感で、いつもできたてのドーナツが人気だが、行列に並んでいる客に揚げたてドーナツを無料で配るなどのサービスもファンを増やしている。だが最大の特徴は客が楽しめるように店内でドーナツを作っている工程を見ることができる点だ。08年内に8号店が開店予定で、今後さらなるチェーン展開が進んでいくとみられている。
先日、外資系証券会社のリーマン・ブラザーズが破綻し、米国経済に暗雲がたちこめているが、都内を中心に話題となっている外資系飲食チェーンである2社は元気そのもの。両社の最大の特徴はどちらも客を楽しませるエンターテイメント性に力を入れている点だ。米国仕込みのノリの良さが日本に根付くかどうかわかるのはまだ時間がかかるが、日本の飲食チェーンも見習うべき点がありそうだ。
【関連記事】
・
リーマン爆弾に襲われる日本の不動産業界
・
リーマン倒産で、六本木ヒルズのブランド失墜 「ヒルズの呪い」などと揶揄も
・
流通業界の地域格差 進む年収の「西高東低」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080924-00000000-sh_mon-bus_all