自民党の麻生太郎総裁(68)は24日午後、衆参両院での首相指名選挙を経て第92代、59人目の首相に選出される。
麻生氏は直ちに組閣作業に入り、同日夜の皇居での認証式を経て麻生内閣が発足する。
これまでの調整で、少子化相に小渕優子・元文部科学政務官(34)(津島派)の起用が固まった。戦後最年少での入閣となる。浜田靖一・元防衛副長官(無派閥)は防衛相に起用する。これに先立ち、福田内閣は24日午前の閣議で総辞職した。
衆院は24日午後1時から本会議を開き、首相指名選挙を行った。与党の多数で麻生氏を首相に指名した。参院は午後1時半からの本会議で首相指名選挙を行った。1回目の投票で過半数の得票者は出なかったが、野党が過半数を占めているため、決選投票で民主党の小沢一郎代表(66)が指名された。衆参の議決が異なることから、両院協議会が開催される。両院の意見が一致しないことは確実で、最終的に憲法の規定により衆院の議決通り、麻生氏が首相に指名される。
麻生氏は同日夕の組閣直後に記者会見を行い、閣僚名簿を自ら読み上げる。
麻生氏は24日午前、東京都渋谷区神山町の自宅前で、記者団に、「今の時代を考えると、金融などをみても、何となく平時ではなく、乱世みたいな感じもある。責任の重さを改めて感じる」と語った。
小渕氏は衆院当選3回。世代交代や女性登用を印象づける狙いがあるとみられる。これまでの最年少閣僚は、37歳で入閣した野田聖子氏だった。
閣僚人事をめぐるこれまでの調整で、森英介・元厚生労働副大臣(麻生派)は文部科学相で、中山成彬・元文部科学相(町村派)は国土交通相での入閣が有力となった。科学技術相に塩谷立官房副長官(町村派)の名が浮上している。
衆参両院の「ねじれ国会」打開のため、麻生氏は衆院を早期に解散する方針だ。麻生内閣は、次期衆院選で民主党と対決する「選挙管理内閣」の性格を持つものと、与野党ともに受け止められている。
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第170臨時国会が24日、召集された。29日に開会式と新首相の所信表明演説、10月1〜3日に各党代表質問を行う。会期は11月30日までの68日間。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080924-4471734/news/20080924-OYT1T00465.htm