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2008年09月18日(木) 17時38分

エクスパック悪用の振り込め詐欺団摘発 被害1億円か産経新聞

 融資の信用度審査名目で現金をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は詐欺の疑いで、東京都新宿区富久町の無職、佐々木秀一容疑者(29)ら振り込め詐欺グループ12人を一斉逮捕した。調べに対し10人が容疑を認めている。
 主犯格とされる佐々木容疑者は、「これまでに1億円をだまし取った。他の11人には報酬として月に30万から35万円を渡していた」と供述している。
 同課によると、佐々木容疑者らは、現金自動預払機(ATM)を利用した口座間送金ではなく、日本郵便の定型小包郵便「エクスパック」を使って現金を送付させていた。
 エクスパックは専用の封筒を用いた小包で、現金を入れることは郵便法で禁じられているが、全国一律500円の送料で、ポストにも投函(とうかん)できるため、振り込め詐欺での悪用が増えている。
 エクスパックを受け取る際には複数の私設私書箱を経由させ、最終的に犯行拠点から離れたコンビニエンスストア前の路上などを受取場所に指定して発覚を遅らせていた。
 調べでは、佐々木容疑者らは架空の金融会社を装い、低金利の融資をうたったチラシを全国の民家に配布。昨年11、12月と今年7月、子供の学費目的で融資を申し込んできたさいたま市のパート女性(44)ら2人に「他社で借金できれば融資する。返済しておくので借りた金を送ってほしい」などと指示して、計56万円を送金させた疑い。

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