自民党総裁選は二十二日の投開票まで残り一週間となった。本紙が中盤の情勢を探ったところ、優位に立つ麻生太郎幹事長(67)が支持をさらに広げ、与謝野馨経済財政担当相(70)や石原伸晃元政調会長(51)、小池百合子元防衛相(56)、石破茂前防衛相(51)の四氏に大きく水をあけている。麻生氏が圧勝し、一回目の投票で「麻生総裁」が誕生する公算となった。
総裁選は党所属国会議員(三百八十七人)各一票、四十七都道府県連各三票の計五百二十八票で争い、過半数(二百六十五票)を得た候補がいない場合、上位二人で決選投票を行う。都道府県連はすべて党員・党友投票による予備選を行う。
議員票の動向を見ると、麻生氏は麻生派(十九人)に加えて、伊吹派(二十八人)と二階派(十六人)の支持を獲得した。
自由投票の町村派でも森喜朗元首相、安倍晋三前首相ら有志議員約三十人が麻生氏の選対本部を設置。自由投票の津島、古賀、山崎の各派にも着実に浸透しており、議員票の六割近い二百二十票余を固めた。
麻生陣営は、世論調査で麻生氏が圧倒的な支持を得ていることから、地方票でも八十票程度は獲得できると分析している。
与謝野氏は四十票、石原、小池両氏はそれぞれ三十票、石破氏は二十五票程度の議員票を固め、票の上積みを図っている。しかし、麻生氏の過半数獲得を阻止するのは困難な情勢だ。
(東京新聞)