15日に連邦破産法の適用申請を発表した米証券大手リーマン・ブラザーズの日本のオフィスがある東京・六本木ヒルズには、社員らが緊迫した様子で駆け付けた。報道関係者の取材に「こんな急に…」と驚いたり、口を閉ざしたりした。
オフィスは29−33階。2階にある受付で男性が「担当者が不在で何も言えない」とこわばった表情で繰り返す。様子を見に来たという女性社員は「分からない」と困惑した表情で、足早に立ち去った。
オフィスから出てきた男性社員によると、社内には、多くの社員が集まっているという。「客に迷惑を掛けないように対応したい」と男性。
投資関係部門に勤める別の40代の男性社員は「マーケットの環境が急に動いてしまったので、あり得る話ではあるが、こんなに急に(業績が)悪くなるとは思っていなかった」と分析。「今後は法律に従って粛々とやるだけ。リターンを求める分、リスクもある。今後は人それぞれだが、一からリスタートするしかない」と落ち着いた様子で語った。