【ニューヨーク15日共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は14日、米証券大手メリルリンチを440億ドル(約4兆7千億円)で買収することで合意した。シティグループを抜き、米最大の金融機関となる。
今月7日に政府系住宅金融2社への公的資金投入による救済策が発表されたばかりだが、金融市場の混乱は収まらず、経営体力の弱った米金融大手の淘汰(とうた)と大型再編に発展した。
12日からニューヨークで開かれたリーマン救済をめぐる官民協議では、バンカメと英銀大手バークレイズがリーマンの買収を検討したが、米政府の公的資金活用などの支援が望めないため断念。バンカメは、リーマン同様にサブプライム問題関連の損失拡大に苦しむメリルの買収に転じた。
官民協議では、リーマンの不良資産を分離し、将来の損失に備えて金融機関が資金支援する案が出たが、合意できなかった。
リーマンは9日に前日比約45%安となるなど株価が急落。10日に6—8月期の決算見通しを前倒しで発表したが、株安に歯止めがかからなかった。