【ロンドン15日共同】大統領選をめぐり激しく対立していたジンバブエのムガベ大統領(84)と野党、民主変革運動(MDC)のツァンギライ議長(56)は15日、首都ハラレで、与野党による連立政権樹立に関する合意書に署名した。圧倒的だったムガベ氏の権力が野党に分配されることが決定、1980年の独立以来続いた独裁政権に終止符を打つことになる。
ただ、ムガベ氏は今後も大統領として強い権力を保持、MDCの一部から「権力分配は不十分」との不満も出ている。与党の野党弾圧や超インフレに陥っている経済混乱が直ちに解消に向かうかどうかも不透明な情勢だ。
ジンバブエからの報道によると、新たに首相職を設置してツァンギライ氏が就任する。内閣を監督する「閣僚会議」の議長も同氏が務める。
今後成立する方針の新連立内閣は、ムガベ氏の与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU−PF)が15閣僚、野党がMDC13閣僚など計16閣僚で、与野党がほぼ二分する。