【ニューデリー15日共同】日本人がインド人女性に代理出産を依頼して誕生した女児が出国できないでいる問題で、インド最高裁は15日、女児の日本への渡航を可能にするトラベル・ドキュメント(渡航証明書)かインド旅券を4週間以内に女児に対し発行するようインド政府に命令、渡航に事実上道が開けた。
同問題を担当している弁護士や在インド日本大使館担当者が明らかにした。日本政府は女児側から入国査証(ビザ)申請があれば許可する方針。
最高裁は出国を認めた理由を明らかにしていない。女児の外国への引き渡しは人身売買に当たると提訴していたインドの非政府組織(NGO)の訴えは却下された。
日本人男性が自らの精子とインド周辺国の匿名女性の卵子を体外受精させ、今年7月、インド人代理母から女児が生まれた。しかし、卵子提供の女性名が匿名のため出生証明書には父親名しかなく、女児はインド国籍も日本国籍も取得できず、インドを出国できない状況に置かれていた。