中国衛生省当局者は13日、有機化合物メラミンに汚染された粉ミルクで乳幼児が腎臓結石などにかかった問題で記者会見し、国内各地から報告のあった結石患者数が432人に上り、河北省当局が石家荘市のメーカー三鹿集団の生産停止を決めたと発表した。
衛生省によると、水で薄めた原料の牛乳に含まれるタンパク質の量を増やすため、違法にメラミンが混入されていた。河北省幹部も13日の会見で、警察が容疑者19人を拘束したと発表。原料購入段階で混入されたと述べたが、具体的状況は明らかにしなかった。
三鹿製の粉ミルクは一部が台湾に出荷されていたが、残りはすべて国内で販売。これまでに約8200トンが回収されたが、問題の粉ミルクを飲んだ「潜在的被害者」は3万人を超すとの推計もある。
一方、三鹿製の粉ミルクに問題があるとの情報が当局やメーカー側には早くから伝えられており、インターネット上などで「公表が遅れた理由を明確にすべきだ」と批判が広がっている。
記者会見に同席した国家品質監督検査検疫総局の幹部は、消費者から6月に三鹿製の粉ミルクを調べるよう連絡があったと認めたが、総局側が詳しい情報提供を求めたのに対し「再度の連絡がなかった」と釈明した。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080914-OHT1T00098.htm