三菱電機は12日、洗濯機事業から撤退すると発表した。10月に生産を終える。国内市場での出荷台数が伸び悩んで赤字が続いており、業績回復が難しいと判断した。
洗濯機を含む白物家電は、製品機能を高めるための家電メーカー各社の開発競争が激しく、小売店の競争で価格も下落しやすい。メーカー各社が不採算の白物家電事業を見直す動きが加速しそうだ。
三菱電機は1956年に洗濯機の生産を開始。全額出資子会社の「日本建鉄」(千葉県船橋市)が生産を手掛け、海外に展開せずに国内向けだけに販売している。
2007年度の売上高は約116億円。出荷台数は約37万台で、市場占有率は1割に満たなかった。撤退に伴う費用が発生するが、09年3月期の業績見通しに変更はないという。
洗濯機事業の従業員約120人は空調やリサイクルなどの事業に移す。アフターサービスは今後も続けるという。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080912-OHT1T00223.htm