庄原市の国営備北丘陵公園に今春オープンした「みのりの里エリア」のナシが、食い荒らされほぼ全滅した。カラスによる被害とみられ、ナシの収穫体験イベントは新エリアの目玉の一つだっただけに、関係者は肩を落としている。
被害に遭ったのは、庄原実業高の実習園を活用したナシ園0.6ヘクタールの68本。約1万個を実らせ、入園者に収穫体験やジャム作り体験などを楽しんでもらう計画だった。備北公園管理センターによると、8月5日に約2000個のナシが一気に食い荒らされ、カラスが数羽飛来しているのを確認。翌日にはネットで果樹全体や側面を覆ったが、8月末までにほぼ全滅。ナシは袋を破ってついばまれていた。ナシを食べている瞬間は目撃していないが、巡回の際、ネットに穴が開けられ内側にカラスが入っていたり、ネットをくちばしで持ち上げて逃げたりする様子を見たという。
【写真説明】カラスとみられる「犯人」に落とされたナシが散乱する国営備北丘陵公園内のナシ園(8月28日、備北公園管理センター提供)