フランス公共ラジオによると、英仏海峡トンネル内で11日午後3時(日本時間同10時)ごろ、通行中のトラック輸送用列車から出火した。消防隊が間もなく火を消し止め、乗っていたトラックの運転手ら計32人はトンネル外に脱出、うち14人が軽傷を負った。
フランス側地元当局者によると、火元は列車が運んでいたトラックのブレーキ部分とみられ、何らかの原因で出火しタイヤに引火。さらに他のトラック2台に燃え広がった可能性がある。化学物質を積んだトラックも積載されていたが、このトラックは無事だった。
APによると、現場はトンネルのフランス側から約11キロの地点。フランス側の消防隊によると、火災発生当時、トンネル内に旅客用列車はなかった。
フランスのアリヨマリ内相は11日夜、現場を視察。トンネル内では、鎮火後も煙を排出する作業が続いた。
英仏海峡トンネルは、ドーバー海峡の海底を通って英国とフランスを結び、全長約50キロ。1994年に開通し、海底部の延長は約38キロで、青函トンネル(同23キロ)をしのぐ。運営はユーロトンネル社。鉄道専用で、ロンドンとパリ、ブリュッセルなどを結ぶユーロスターのほか、自動車運搬用の専用列車や貨物列車が通過する。(共同)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080912-OHT1T00078.htm