京都府京丹波町の入所型フリースクール「丹波ナチュラルスクール」の虐待事件で、入所者の保護者が施設を訪問した際、経営者の朴聖烈容疑者(60)=傷害容疑で逮捕=らは外から鍵がかかるプレハブ建物内を見せず、隣の寺の本堂で応対していたことが10日、京都府警の調べで分かった。
数百万円もの入所料を払わせながら、劣悪な環境で入所者を虐待しており、府警はこうした運営実態を隠す意図があったとみている。
府警によると、スクールは入所の3カ月後から保護者の面会を認めていた。訪問時には朴容疑者らが寺の本堂に案内し、同席して入所者と面会させていた。寝泊まりするプレハブ内に案内することはなかった。
スクールは寺院の境内にあり、敷地の使用料などを寺に支払っていた。
また、入所者の食事は朴容疑者の親族が経営するコンビニから仕入れた弁当やカップラーメンが中心だったことも判明。包装やシールがはがされ、府警は賞味期限切れの商品が与えられていた疑いがあるとみている。
保護者は虐待について「そういう状況だとは知らなかった」と話しているという。