全国学力テストの成績が2年連続で低迷した大阪府教育委員会は10日、各市町村の教育長を集めて会議を開き、学力テストの各自治体の結果を公表するよう要請した。だが市町村側からは「学力向上にはつながらない」などと反発が相次いだ。
府教委の要請は、公表を求める橋下徹(知事の強い意向を受けた措置。会議で府の綛山哲男教育長は「説明責任を果たすためにも保護者らに伝えることが必要だ」と説明した。
しかし出席者からは「知事の脅しのような言葉に屈するのか」(豊中市)、「地域との連携はすでにやっている。公表で何を期待するのか」(和泉市)などと反対意見が続出。綛山教育長が「心配を掛けたのは府教委の責任だ」と陳謝する場面もあった。
終了後、島本町の森川正敬教育長は「正答率を出せば当然よその市町村と比べる。序列化を生むだけだ」と批判。一方、市長が公表に前向きな箕面市教委幹部は「教育委員に早速議論の中身を報告したい」と話した。