2008年09月08日(月) 20時25分
事故米、全国から買い集め=不正利益3000万円超か−三笠フーズ(時事通信)
米粉加工会社、三笠フーズ(大阪市北区)が農薬やカビ毒に汚染された工業用の「事故米」を食用に転売していた問題で、同社が事故米を全国から買い集め、食品用が工業用より約8倍高いというコメの販売価格差を利用して3000万円を超える不正利益を上げていた可能性が強いことが8日、明らかになった。
農水省によると、三笠が政府から直接購入した事故米は約1779トン。2004年2月から08年8月までの4年半に、北海道から沖縄まで全国の農政事務所と53回にわたって取引し、計約1946万円を支払った。
このうち、有機リン系殺虫剤メタミドホスが検出された中国産もち米約800トンは約712万円(1トン当たり約8900円)、カビ毒のアフラトキシンが検出されたベトナム産うるち米約3トンは1万円(同約3300円)だった。
これに対し、焼酎やせんべいなどの原料とする加工用の販売価格は1トン当たり8万円前後。同社は、中国産もち米約430トンを佐賀県の仲介業者に、ベトナム産うるち米約3トンを鹿児島県の焼酎業者3社にそれぞれ食用転売したことが判明しており、通常の食用の価格で計算すると、この判明分だけでも、3000万円強の利益を得たことになる。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080908-00000148-jij-pol