2008年09月08日(月) 12時13分
事故米不正転売事件 汚染米を食用の袋に詰め替え出荷(産経新聞)
大阪市北区の米粉加工販売会社「三笠フーズ」による事故米の不正転売問題で、同社は8日、農薬のメタミドホスに汚染された中国産もち米約400トンについて、食用の袋に詰め替えて偽装し、出荷していたことを明らかにした。このもち米は帳簿上、佐賀県の仲介業者を通じて販売されたことになっていたが、福岡県の米穀加工業者などに直接販売されていた。
同社の説明では、平成15年度〜20年度の間に、基準値以上の有機リン系農薬のメタミドホスが検出された汚染米を政府から計800トン購入。購入時は30キロごとに袋詰めされており、出荷場所と加工日のタグが付けられているが、「事故米」などの表記はなかったという。
同社はこの汚染米が届いた後、出荷時に無表示の1トンの袋に入れ替えた。財務担当者は「購入先の利便性を高めるためだったが、最初の袋が汚く、劣化した商品と思われないようにしていた」と偽装を認めた。
一方、同社の帳簿では、取引がある佐賀県内の工業用糊(のり)加工会社を汚染米の販売先としていたが、実際の納入量と大きくかけ離れており、三笠フーズが勝手に名前を利用していた可能性が高いという。
農水省の調査によると、同社が購入したメタミドホス汚染米は計800トン。そのうち370トンが倉庫に保管され、出荷された430トンのうち135トンが福岡県内の米穀加工業者などで回収されており、295トンがすでに消費された可能性が高まっている。
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