2008年09月08日(月) 16時55分
【大相撲】大麻なんかで辞めてられるか!?(ツカサネット新聞)
初の現役関取の逮捕となった、ロシア出身の若ノ鵬(20・間垣部屋)の大麻所持事件の衝撃が冷めやらぬ中、今月2日に日本相撲協会が実施した抜き打ちの尿検査で、若ノ鵬容疑者と同じロシア出身である、露鵬と白露山の兄弟力士からも大麻への陽性反応が検出された。
さらに、6日に発表された精密検査の結果も陽性。露鵬は弁護士同席の記者会見で引き続き全面拒否の姿勢を示したが、しかしそれよりも問題なのはトップの姿勢であることは最早言うを待たないだろう。
そもそも此度の件からして、大麻の使用を露鵬と白露山が全面否定したことから調査機関に精密検査を依頼したというのに、おなじみ北の湖理事長は再検査で陽性となった場合でも「別のところで徹底して調べたらいい」と語り、一体何のための精密検査だったのか、と頭の上にクエスチョンマークが浮かんでしまうコメントで処分の即断を避ける方針を示している。おまけに、今回は自らの弟子筋が絡んでいるというのにこれだ。「何度でも調べてもらう」ということは、意訳すれば「陰性反応が出るまで、機関を変えて検査をし続ける」と言っていることと同義である。
しかし、正直なところを申し上げれば、悪魔界きっての好角家として知られるデーモン小暮閣下が、再検査の結果が出る前にその結果如何では秋場所の開催を中止することを提言し、貴乃花親方も報道陣に対して、場所の開催中止も視野に入れて検討していかなければならないという旨のコメントを残すなどしているこの状況下で、未だこのような態度を取り続けることができるこの北の湖理事長という男、げに恐るべきふてぶてしさではないか。
もとより横綱朝青龍にさほど否定的な見方をしていなかった筆者のような一好角家としては、なぜ朝青龍の態度がこれほどまでに騒がれるのに、北の湖理事長に関しては世間様の突っ込みが少ないのだろうか、などと思っていたものだが、最早この段になっては、ただ「責任を取れ」という声が上がるだけではなく、その人格そのものに対するバッシングや個人攻撃などが増えていくであろうことは想像に難くない。
しかし、時津風部屋新弟子傷害致死事件で時太山(当時17・本名斉藤俊さん)が亡くなった際にも責任を取ることをしなかった北の湖理事長のこと。これまで、その土俵際、徳俵に親指を引っ掛けて残す根性と技術は、褒められたものではないのは当然にせよ、ある種見事なものであるように感じていたのだが、もしかしたら本人としては土俵際どころか、「なんで人が死んでも辞めなかったのに、大麻くらいで俺が辞めなければいけないんだ!」などと、此度の問題の重大さを少しも理解していないのでは? という思いすら浮かんだ。
仮にそうであったなら、最早あっぱれと言うよりほかない。
(記者:ハセガワ)
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