大阪府の橋下徹知事が、財政再建のため廃止の方針を打ち出した国際児童文学館(同府吹田市)で、職員の様子をビデオカメラで隠し撮りさせていたことが6日、分かった。職員の仕事ぶりをチェックするためとしているが、調査方法が妥当かどうか議論を呼びそうだ。
橋下知事は記者団に「民間だったら当たり前で、本当にやっているかをチェックするまでが僕の仕事のやり方」と説明。映像を見た感想を「あれだけ騒がれている中で、(利用者を増やす)何の努力の形跡もうかがわれない状況だった」と述べた。
知事によると、8月に私設秘書が児童文学館を訪れ撮影。同様に存続が取りざたされている府立施設についても部局に「覆面リサーチ」を指示したという。
橋下知事は「文学館は『漫画図書館』。あれだけの(来場)人数で、果たしてそこに税金をかけて維持する必要があるのか」と疑問を示し、この日視察した中央図書館(東大阪市)の来場者の多さを引き合いに出して努力不足を強調した。