身元確認をせずに携帯電話をレンタルしたとして、警視庁捜査2課は5日までに、携帯電話不正利用防止法違反の疑いで、東京都新宿区西新宿、携帯電話レンタル会社「ITコミュニケーション」社長野坂和哉容疑者(26)と従業員3人の計4人を逮捕した。
捜査2課は、同社が貸した携帯が約150件の振り込め詐欺に使われ、被害額は約2億円に上るとみて捜査している。
同社は2006年11月から電話レンタルを開始、これまでにNTTドコモと約800台を契約し、大部分を不正にレンタルしたとみられる。野坂容疑者は「身に覚えがない」と否認、残る3人は容疑を認めているという。
調べでは、野坂容疑者らは1月下旬、新宿区西新宿の路上で、振り込め詐欺グループのリーダー加藤千弥被告(26)=公判中=の本名や住所などを確認せず、携帯電話9台を約23万円で貸し出した疑い。
野坂容疑者らはスポーツ紙などに広告を掲載し、連絡してきた客を路上に呼び出して、代金と引き換えに紙袋に入れた携帯電話を渡すことを繰り返していたという。